- 文:山口努 / 編:青木淳
2013年11月8日更新
『ゲームを動かす選手』 “ここぞ”のポイントを見極める。起点を作れる選手を目指そう!
- 画像出典: SOCCER TRIBE
勝利に不可欠な“起点”になれるか?
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「孫の手」。存在は地味ですが仕事は出来る奴。
そんな孫の手がいつの世でも重宝されるのは、痒(かゆ)い所に手が届くからに他なりませんね。
サッカーにおいては?
痒い場所に手が届く選手は「試合を決める」プレーの“起点”を作り出すプレイヤーになり得るのです。
今回は、痒いところに手が届いた、“起点”なプレーについて巡ります。
【守備】危険察知能力
- 現在(注:11月8日)、リーガ・エスパニョーラで無敗を維持、リーグ首位を走るバルサではハビエル・マスチェラーノの存在でしょう。本来MFを主戦場として戦う選手ですが、危険察知能力とでも言うべきスキルを活かし、CBのポジションからチームを支えています。
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マスチェラーノのタックル集
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2000年代初頭に「銀河系軍団」と称されたレアル、「黄金期」を築いていたフランス代表、「鉄壁」を誇った“モウリーニョ”チェルシーにも立役者が存在しました。
MFクロード・マケレレです。
攻撃の芽をことごとく摘みとり、チームに数々のビッグタイトルをもたらす原動力となりました。
FWが「1人目のDF」と呼ばれる現代サッカーですが、MFの献身的な守備をなくして強固な守備を築くことは不可能です。彼らの仕事が“起点”を産み出し、チームを支える、まさに痒いところに手が届く選手たちです。
【攻撃】攻める場所を見極める
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今夏、レアルからアーセナルに移籍したMFメスト・エジルはその代表例ではないでしょうか。FWクリスティアーノ・ロナウドが彼の放出に憤慨(ふんがい)したのは有名なエピソードです。
パスの出し手としても受け手としても、痒いところに手が届くような気の利くプレーは、“その場所”に“起点”を作り出し、チームに流れを引き寄せるのです。
エジル加入後のアーセナルが、プレミアリーグ単独首位に立っているのも納得ですね。 -
アーセナル移籍後のプレー
U-17日本代表「96ジャパン」に未来を感じる
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ポゼッションサッカーを操り、今年のU-17 W杯グループリーグを3戦全勝通過の「96ジャパン」。
第2戦では、メンバーを大幅に替えながらもベネズエラに3-1で勝利しました。敗れた敵将に「代表監督として1年半指揮をとっているが、これほどの素晴らしいサッカーには出会ったことがない」と、最大級の賛辞を贈られたことは嬉しい限りです。
グループリーグ全3試合でボール支配率60%を下回ることがなかったU-17日本代表は、決勝トーナメント1回戦でもボール支配率75%を記録しました。
残念ながら敗れてはしまいましたが、世界大会で自らのサッカーが出来た経験、弱点を突かれた経験は、今後の日本サッカー界に期待を持たせてくれました。
では、弱点はどこにあったのでしょうか?
ポゼッションサッカーが陥り易い「縦に遅いチーム」にならず、ゴールを奪うポゼッションだったのはグループリーグでの成績が示しています。
しかし敗れたスウェーデン戦では、FWからDFラインまでをコンパクトにしていた裏を突かれ、これもまたポゼッションサッカーが陥り易い弱点を突かれた格好です。 -
1点目:~15秒
- どこかで見た記憶はありませんか?
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1点目:~30秒
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バイエルンのFWアリエン・ロッベンの1点目とほぼ一緒な事にお気づきでしょうか。
バルサもU-17日本代表も、「あそこで大きく蹴らせたら危ない」という意識が欠如していたのは否めません。痛いところならぬ痒いところを突かれ、相手に“起点”を作らせてしまった格好ですね。敵味方問わず、手が届かない場所を掻ける「孫の手」のような選手が、勝利の裏には必ず存在するのです。
求められるのは、“ここぞ”に手の届く(=プレーで体現出来る)選手。
ま~ね、当たり前といえば当たり前、そんな選手の存在がチームには大きいのです。
「孫の手」的な選手。って、地味なのは響きだけ!
ポイントを見極め“起点”を作れる、試合を決める選手になりましょう!
Viva!次の試合の勝敗を決めるのはキミだ!
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